susieの旅ブログ

埼玉在住都内に勤める40代主婦の旅と本の記録。

神戸旅行【4】~神戸北野ホテルで世界一の朝食~

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 2日目。腰痛の為腰に衝撃の少ない新しい靴を異人館エリアで買い、それなりの靴ずれに耐えながら昼食も食べず坂道を降りてきたところで、このあとの予定をダンナに問いました。
 「どうすんの?お昼・・・わたし全然お腹空いてないんだけど」←異人館前で朝食の残りのパンをつまんだ。
 「どっしよっか~」
 今回の旅行の目的は、とりあえず旅行誌「トラベラッコ!」の表紙みたいな素敵ショップへ行く、異人館へ行く、ホテルで満喫するくらいで、いつものように予備知識を入れずに挑んだわたしには行きたいところがなかった(笑)。しかしさんざん雑誌を読んでいたと思われるダンナの頭も空っぽであり、かといってランチだと安い神戸牛を食べるほど食欲もなく。そうしてぶらぶら(ちょっとイライラ)歩いていると一軒の喫茶店が。
 「あっ!ここ、トラベラッコ!に載ってた!!」とダンナ。トラベラッコ!に載っていた店はどれも素敵な内装の洒落た店ばかり。「よし、ここにしよう」とミーハー心をくすぐられたわたしは即決し、道路を渡って店の前へ。すると関東から来たであろうしゃべりのおばさま方から「満員ですって」と言われました。ええ~っせっかく休めるところ見つけたのに~っと嘆いていると「どこか良いところない?」とおばさま。訊きたいのはこちらだと思いながら、ふと三宮駅前にもこの「にしむら珈琲店」があったことを思い出し向かってみることに。敢えておばさま方には告げず・・・。

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 駅にたどり着く前にも「にしむら珈琲店」の看板を見つけてしまい、狭い地下を下るとそこは地元常連客しかいなさそうな雰囲気。とてもトラベラッコ!に出てくるような洒落た感じではありません。仕方なく諦め再び駅前を目指すと、やはりありました「にしむら珈琲店」。ここも混んでいた店舗とはまた違った佇まいでしたが、東京(ここで一応言っておきますが、わたしは埼玉県民)にはなく神戸では有名とおぼしき店に入らないわけにはいかないでしょう。というか、もうヘトヘトで一刻も早く座りたい。ということで入店。

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 ここも見渡す限りでは観光客よりも地元客の方が多く見られます。繁盛しているのか少々待たされましたが、気さくで良いおじさまやにこにことしたフィリピン人らしき女性スタッフが対応してくれました。
 わたしが頼んだのは美味しそうなアーモンドのケーキとアイスカフェオレ。

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 ダンナはランチプレート。古き良き時代の喫茶店のような(?)メニューの店の中は半分位喫煙席っぽかったですが、たばこを吸っている人は見かけませんでした。


 神戸らしさを満喫したところで、明るいうちの撮影しておきたいわたしたちはホテルへ。
 これ以上歩くと腰がヤバいことになりそうと判断し、徒歩で15分弱のホテルまでをバスで行くことに。川越でも走っているようなレトロな観光用バス「シティー・ループ」を利用。待っている間冷たい風が吹き、薄着だったわたしの体に堪えます。
 わたしたち以外は老人夫婦しか乗っていないシティ・ループでホテル近くの観光用施設まで行き、やはり売る気がない感じの店をぐるりと拝見してからホテルへ行きます。


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 チェックイン時はおばさん観光客に陣取られ撮れなかったエントランス。調度品が夕日と溶け込み、シックで上品な雰囲気を醸し出します。

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 神戸北野ホテルは英国のアンティーク家具を基調としたタイプの異なる30の客室があり、わたしたちが予約したプレジデンシャル・ツインの部屋により一層の期待が膨らみます。
 ロンドン並みに狭いエレベーターに案内され、いざ2階へ(笑)。通されたお部屋は正面玄関のまさに真上のお部屋。

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 説明はそこそこに退散していったホテルスタッフを丁寧に見送り、部屋のチェックに勤しむわたしたち。
 ホームページによれば、白・赤・緑と3種類の部屋タイプがあり、ひそかに赤を希望していたわたしを余所に、目の前に広がるのは緑タイプの客室。でも全然悪くありません。部屋の形がダンナの勤めているホテルに似ているためか違和感もなし(笑)

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 しかしここは神戸、異国情緒あふれる街の中に佇んでいるだけあり、内装もどこかの外国のような感じです。

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 凄いのがベッド側。日本のホテルでこんなの見たことありません。
 実は予約の際に11月の結婚記念日を兼ねてという意味で「結婚記念日で利用」と伝えておきました。そのためこのような部屋を案内されたと思われます。(たぶん)

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 ベッドから見た感じ。

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 メッセージカードも添えてあります。
 大概のホテルでは記念日と伝えておくとカードやアメニティが準備されているのが普通ですが、一応ダンナががお礼を言うと、「こういうの書くのが好きな者がおりまして」とスタッフ。はい、そんな感じします(笑)やはり手書きがうれしいですね。ちなみに今月で10年目を迎えます(9周年ってことです、ややこしい言い回しですね)。

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 ダンナ曰く”ウェルカムおかし”。ホントにホテルマンか、チミは・・・。

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 窓からは朝覗いたおしゃれパン屋さんが見えます。(※左横の中華料理店も異人館です)

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 ベッドにごろんしたいほど腰が痛いところだが、撮影のため我慢。

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 バスルームは少々狭い感じですが、アメニティがクラランス。パジャマが変な素材なのが気になりましたが、浴衣がないので着ました。バスタブはラ・スイート同様ジャグジー。テレビも完備。数年前に改装したためとても綺麗で清潔です。

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 部屋の前はこんな感じ。すぐ下がエントランス。

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 エレベーターも良いですが、2階なので階段もまた一興。

 
 もうだいぶ外も薄暗くなり、世間でいう夕食の時間に差し掛かってきました。しかし変な時間に喫茶店に行ってしまったためお腹が空いていない。全てはラ・スイートでいただいた大量のパンが影響していると思われ・・・。だからといって男性というものは食事を摂らないわけにもいかないようで、だったらどこにするか決めるよう指示するも(えらそう)これがまたなかなか決まらない。
 とりあえずバスで駅の方まで行こうとホテルを出たは良いものの、バスが来ない。寒いので歩きたいが腰も痛い。腰を刺激しないよう正しい姿勢で歩き、ゆっくり三宮駅周辺に近づくも店が決まらない。ここで、トラベラッコ!に載っていた神戸で有名の”TOOTH TOOTH maison 15TH"というこれまた異人館の風情を残した店を思い出し(今調べたら恵比寿にもあった・・・)、そちらに向かうことにしたのですが、どうやら遠いらしく体がついて行かない・・・。結局夕食をとったのは、何度も道中で座り込みながら調べ辿りついた、同じ”TOOTH TOOTH"の”GARDEN RESTRANT”。旅行誌でみると鮮やかな緑の芝生の中で気品良く食事ができるっぽいイメージでしたが、時刻も夜、外のテラスで食事している者がいるのかもよく見えず、通されたのは至って何の変哲もない普通の席。腰痛もピークに達しイライラもピーク。こんなはずではなかったと嘆くのは、前もって事前に下調べしなかった自分のせいでしかなかったのだが、寒いし痛いし、そんな中で家で留守番している猫のことやリハビリが終わったことを思い出し(まだ言うか)半分泣きたい状態で乾杯。酷く落ち込み水を飲みながらダンナに目をやると、信じられないことにニヤつきながらビールを飲んでいました。せっかくの旅行で一緒に落ち込んでいても仕方ない、ダンナだけでもこうして楽しんでいるのは良いことだと思いながら肉を頬張り、なぜわたしばかりがパンプスなんかで腰痛になるのかという話に発展。自分としてはパンプスもだが一眼レフの重さも影響していると唱えると、一貫して「カメラ持っているのはオレだ」と主張され、続けて「susieちゃんね、歩き方ヘンなんだよ」と一蹴されました。
 このことは散々リハビリで言われていました。まず腰のマッサージの前に歩き方を見てもらい、いつも「う~ん」という顔をされていたのですが、この時わたしは「まあ、こんな狭いところで皆が見ているときに、ちゃんと歩けないものだ」と普段は正しく歩けていると思っていたのでした。しかしどうやら違うらしい。ダンナが理学療法士さんとまるっきり同じことを言い始めました。
 「あのね、なんかドスドス歩いてんだよね、極端にいうとガニ股でドスドスって。足が身体より前に出ちゃってるし、上半身が全然動いてないの。ちゃんと歩いてみなよ」
 自分の姿勢が良くないのは気づいていたものの、歩いているときでさえ酷いと知り、ショックで半泣き。ホテルまでの帰り道15分間を全て歩きの練習に費やし、神戸の夜内股歩きのダンナに指導をされるわたし。するとどうでしょう、あんなに悲鳴をあげていた腰痛が不思議と痛くなくなりました。意識しながら歩いているとあっという間にホテルへ。ちょっとした感動で、光さえ見えてきました(?)。

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※夕食時はカメラ持参出来なかったので1枚も写真がありません(泣)。

 そんなわけで、これまたさっさと風呂を済ませさっさと床につくわけですが。
 せっかく歩き方の件でやっと楽しくなってきたのにここでケンカ勃発。この秋に冷房をつけようとしたダンナに怒り心頭。家だったらギリギリまでエアコンをつけないケチなくせに、こういうところにくると変に贅沢したがるところが許せません(許してやれよ)。「暑いんだったら窓開ければいいじゃん」というわたしに対し「せっかく非日常を味わいに来たのに窓なんて開けたくないよ」と子供のようにムスッとし出すダンナ。無視して寝ようとするも、ベッドの上でぶすっと座り続けるのでうざったくなり、「じゃあ冷房でもなんでも点ければいいじゃん」と捨て台詞を残して布団に入りました。エアコン問題は永遠のテーマです(?)。



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 朝です。ケンカは引きずらず、良い朝を迎えましょう。いつまでも引きずっているのは我が家ではダンナの方です。
 神戸北野ホテルではなにせ”世界一の朝食”が待っているのです。前述しましたが、世界一の称号を得たベルナール・ロワゾー氏という人からまるまる受け継いだ世界で唯一のホテルらしいのです。
 8時半から9時は混むのでその時間帯は避けた方が良いとスタッフに言われ、8時頃レストランへ向かうと、レストランスタッフの方々から「(結婚記念日)おめでとうございます」と祝われながら少し広めの席に通されたわたしたち。あくまでも当日ではないので少々罪悪感を覚えつつも席に着き、置いてあったメニューの説明を読みます。さすがは世界一の朝食だけあって、いろいろなこだわりが垣間見えます。この食器のデザイン・柄もロワゾー氏の朝食と全く同じものらしい。

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 はじめに出てきたのは、ネットでも紹介されていて有名と思われる新鮮なフレッシュジュース。前日にも言いましたが、この時ちょうどホテルの偽装問題が話題となっておりまして・・・(笑)本当にフレッシュかどうかは自分の舌で確かめるほかありません。この『飲むサラダ』の味はというと、右(2番目)から青りんご・セロリ、赤パプリカ・トマト、人参・パイン、パッション・レモン。右の大きいサイズはオレンジかグレープフルーツかが選べます。わたしはオレンジ。飲んでみるととても濃いがとても美味!朝からブッフェはけっこうキツいわたしにとって、少量の美味しいジュースをこれだけ楽しめるのは有難い。もうこれだけで満足。

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 飲み終えると、フルーツやヨーグルト、タピオカスープ、そしてラ・スイートを上回る(?)大量の焼き立てパンが登場。それらにつけて食べるための5種類のコンフィチュールも用意。

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 こんなところに粋な計らい。

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 コンフィチュールは自然仕込みらしく、どれも美味しそう~。なのに実はほとんど手をつけなかったわたし。

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 ジュース飲んだらお腹いっぱいになっちゃったのですよ(汗)。いくら食べても満腹にならないダンナの腹が羨ましい。この後もハムや卵が登場。卵は丹波の地鶏って書いてありました。専用のエッグカッターで2回ほど上から落とすと殻に切り込みが入りきれいにいただける仕組みです。いろいろと雑なわたしは強く3回打ちつけ、卵はぐちゃぐちゃに。
 そんなこんなでお腹一杯でひとつしかパンを食べられなかった世界一の朝食でしたが、はじめのジュースで大満足!やはり食事は楽しくなければ。楽しければ良いのです。そしてラ・スイート同様余ったパンはお持ち帰り用に袋に詰められ・・・だからそうしたらお昼ごはんもそれになっちゃうんだよおと思いながら有難く頂戴し部屋へ戻る。

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 3日目は気になっていた雑貨屋さんへ行くほか予定がないので、ホテルで写真撮影。
 気分はシンデレラ。

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 途中こんな部屋みたいな場所を見つけ、ダンナはスマホで、わたしは一眼レフで撮影大会。

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 ↑部屋の前。


 あともう少しつづきます。