清里・八ヶ岳旅行【4】~八ヶ岳倶楽部へ行く~
清里駅で巡回バスを待っている間、どこからともなく鶯の声が聞こえてくる。張り合うかのように口笛を吹くわたしに、ヘタクソながらに真似するダンナ。それに負けじと、穏やかだった「ホケキョウ」から激しい「ピポピポピポピポ」に豹変する鶯。闘争心を燃やしたわたしは口笛テクを駆使して・・・そうこうしているうちにバスがやってきた。
扇風機だけが頼りの「ピクニックバス」は、他3名を含むわたしたちを乗せて観光名所を巡る。
わたしたちが向かったのは、今回の旅行の目的地「八ヶ岳倶楽部」。
見たところ萌木の村等と比べて規模が小さいように思うが、そんな心配をする前に目に飛び込んだのが美しき多肉植物たち。
おわー。これはやばいぞ。テンションが上がる準備をば。
テンションバロメータがぐおーんと上昇。元気で青々としたプランツが、しかも安い!どうする?どうする??それより奥にはもっと素敵なものがありそうよ!
多肉パラダイス!!!!!ひゃっほーっ♪
タニクノヨセウエ!!これも美しいのに安い!
しかし天にも昇るような幸せな気持ちはそう長くは続かない。周りには巨大(に見える)な蜂がぶんぶん飛んでいるのである。
わたしのテンションバロメータは急上昇と急下降を繰り返し、大忙し。
横で爆買いしている女性につられ、わたしも「花いかだ」と名前の記載のないセンペルビブムとエアープランツを購入。
山野草を中心とした植物も別の場所で売っており、埼玉のベランダでは育てるのが難しいので購入はしなかったものの一応見て回る。
木陰に吊るされていて、ウスネオイデスも心地良さそう。
30年かけて育て上げたという雑木林を散歩。
木漏れ日が丸ボケを美しく描く。
ギャラリーでは「愉快な銅具展」が開催中。
身体が一番心地よいと感じる温度と明度の中でひと休み。
わたしはもう少しカメラの腕を上げなければ。
ここでは絶対フルーツティーを頂こうと決めていたので、昼食には少し早いけれどレストランへ行くことに。
予想通り室内は暑い。蜂が非常に怖いがテラス席を希望し案内される。
八ヶ岳で採れた野菜サラダ。黒豆?が硬くて美味しい。(柔らかいのは苦手)
とうもろこしもシャキシャキしていて甘味を感じる。
カレーが気になるが前日食べたので、パスタを注文。
ちなみに客層はというと、見たところわたしたち世代はおらず。たまたま来ていたと見られる柳生氏に声をかける奥様方はかなりの常連のよう。
このペースだともう一か所くらい行けそうとのことで、早めに八ヶ岳倶楽部を出て最寄りの駅まで歩いて向かうことに。
駅までは下り坂なので大丈夫だろうと余裕をかましていると、すねがだんだん筋肉痛になるので要注意。もっともこれは歩き方の問題ではあるが。歩き方の悪いわたしは新しいスニーカーも手伝ってみるみる痛くなっていったのだが、おしゃれな看板を素通り出来ず怪しい路地を冒険したりしなかったり。
途中で出てきた「HARB STAND」。
残念ながら休業日だったのだが、外観を写真に収めるだけでも楽しい。
さらに歩いていくと、同僚に勧められたがあまりネット検索に出てこなかったため選択肢から外したペンションが出てきた。
まるで日本ではないような佇まい。庭も美しい。
ガイドブックには載っていない場所やインターネットではわからない感動も、タクシーを使わないことで得られるなら儲けもの。
他にも入りたくなるようなカフェ等が点在していたが、時間の都合により寄らずに終わる。
あ・・・っつい。
店の脇に群生していたセンペルビブム。そうか、寒い地域の方が育つのか。
ふと目にしたカーブミラー。絵になる景色。
甲斐大泉駅までもうすぐ。
このあたりは北海道を彷彿させるような美しさ。
駅、到着。とりあえずずっと我慢していたトイレへ。
「凍結するためドアは閉めてください」との張り紙に、この暑さはなんだと疑う。
基本的に旅行のプランはすべてダンナにお任せのわたしだから、毎度何があっても責める権利はかけらもない。ここでダンナが「電車の時間間違えた」と溜息のようにこぼす。電車が来る15分前に駅に着いた気でいたが、来るのは1時間10分後だと。臨時で来ていたらしき駅の職員に小淵沢までタクシーで幾らかかるか訊くと「そこの運転手に訊いたほうが早い」と言われるが、高額料金を提示されたところで断るのが難しい。しばらく駅で放心していると、登山服を着た高齢者団体がぞろぞろとやってくる。皆口々に「あと1時間だってよ」とまくしたてる。どうやらわたしたちと同じらしい。
仕方ないので、近くの自販機で冷えたスポーツドリンクを買い、1時間待つことにした。
小海線の路線図を眺める。ここの駅は日本で3番目に標高の高い駅らしい。
そのうち家族連れの者や猫連れの者までやってきたので、わたしたちは先にホームへと向かう。
そういえば千葉への旅行のときもこんなだった。電車がなかなか来ず、ホームのベンチでミックスナッツを貪っていた様な・・・。あのときは寂れた景色に気持ちまで沈んだけれど、ここはそんなことはない。手入れされた植栽から人の温かみを感じるからなのだろうか。
電車が来ると、先にベンチに座っていたわたしたちが登山帰りの奥様方に「先へどうぞ」と譲られ、いやいやただ座っていただけと譲り返し、結局譲られ電車へ乗り込むが座るのを躊躇いけっきょく立ったまま小淵沢へ向かう。
星野リゾートへは一度泊まってみたいと思っているので、どんなものか気になりピーマン通りだけでもと寄ってみたのだが、この日は祝日の翌日だったためかものすごく閑散としていた。見たところ子連れや犬連れ客にはとても良さそうな宿泊施設で、本来ならにぎやかだと思われる。
わたしたちはというと、八ヶ岳倶楽部までのテンションがここで一気に下がってしまい、まるでいつもの日常のように書籍のある店で時間を潰し(にしては長いこと居たような)、計画より早めに帰路につくのでした。
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