香港・マカオ旅行⑥~ポルトガル料理とマカオの夜景~
ガイドブックを見ずに来たとはいえど、簡単な計画はいくつか立てていて、その一つが「ポルトガル料理を食べよう」と言うことだった。
彼女に限ったことではないけど、口約束をすっかり忘れてしまう人が多々いる。
わたしの記憶力が特別良いとも思えないのだが、そんなに他人は記憶力に乏しいのだろうかと理解に苦しむことがある。ひょっとしたら忘れたふりをしているのだろうか?とも思ったりもする。
同時によく思うことだが、社交辞令はなんのためにあるのだろうか。
真に受けてはならないなら忘れたいのに、忘れられないのが辛い。
どちらにしても。
彼女の場合はすっかり忘れてしまっているっぽい。
それなら仕方あるまい。
で、じゃあポルトガル料理を食べようと言うことになり、帰りのバスのルートだけは事前に調べておこうと予習する二人。
同じ番号を照らし合わせてバス停を探し、「25A25A」と頭に叩き込む。
あまり離れない程度にポルトガル料理の店を探す。
夕焼けがきれい。
とか見てたら、
また出て来た世界遺産。
しかもこれはラスボスじゃないの?
これ見ちゃったら明日どうすんのってちょっと思ったけど、夕日をバックにした世界遺産(いい加減名前覚えましょう)に2度目のC氏もご満悦。
上までは行かずに引き返す。
こ、これは!
香港で食べたあのマンゴースウィーツ♡
あの後「4日目香港戻ってからまた食べに行こうか」と話しているが、もうこれを逃したら食べない気がする。
しかし夕食が待っているので寄らず。さらば。
「ここにしようよ」と案内された店は、どう見てもハンバーガー屋さん。
”7 burger”
どう見てもどう読んでもハンバーガーだけど。
渡されたメニュー表を見ると、確かにステーキなどのポルトガル料理と思しきメニューがずらりと揃っている。
サングリアを注文したC氏に「お酒飲まないの?」と聞かれたけど、あまり飲みすぎて体調壊さないようにマンゴージュースを注文する。
店内は、流れているevanescenceの曲に合わせて鼻歌吹かしながら食事をするカップル1組以外誰もいない。
世界遺産の周辺にゴロゴロいたアジア人たちは、どこで食事を摂っているのか。
C氏はパスタを、わたしはイノシシ肉を・・と思ったら、「猪肉」イコール「豚肉」だったらしく、ポークステーキだった。ボリューム良し。
ちなみにメニュー表に「地道」という字を見つけ、意味を調べたら、やはりそのままの意味ではなく「本格的」という意味だったらしい。
「マカオはどう?」
と訊かれ、意外と自分はデイープなアジアらしい場所が好きだと気付いたことを話した。今まで全く興味沸かなかった(というか汚いところが苦手だから論外だった)が、発展された見たことのある街並みよりも時が止まったみたいな国の方が心動かされる気がする。そしてやっぱり旅は無計画であてもなく歩きたい。
そんな風に話していたら、
「今回の旅行でよくわかった。susieちゃんは日本人っぽくない」
と言われた。
日本人ぽくないかはわからないが、確かに社交辞令や集団行動嫌いだし、計画も立てられないクズであるのは間違いない。
その後有機栽培をしたいという話から随分スケールの大きい話になり、途中からほぼついていけなかったが、ちゃんと聞いている顔でいられたかは不明。
変な黒いものを発見したので見ていると、店のおじさんに陽気にたかられる。
標識はやはりポルトガル語。
夜でも人が集まっているけど、みんな何をしているのか?
歩きながらバス停を見るも、例の「25A」は見つからない。
いつのまにか「ホテルリスボア」まで歩いてきてしまった。
C氏が近くの警備員らに道を聞いて回る。
「電気代、いくらくらいかかっているんだろう」
「LEDだったらそんなにかからないんじゃないですか」
適当で無責任な会話を繰り広げる。
いよいよC氏が手当たり次第人に道を訊く。
(その間わたしは写真しか撮っていない)
なんというか・・・
電飾の技術が凄ければ凄いほどイヤらしさを感じる。
輝きの中にむき出しになっている欲の塊に、心はどこか白けている。
なんとかバス停を見つけ、それに乗り込む。
小銭も適当に入れる。とりあえず帰れればおk。
降りるタイミングがわからないため、近くの建物が見えるまで車窓を凝視。
「ここで降りよう!」と言われるがままに降りたら、降りるには早すぎたらしく、その後結構な距離を再び歩くことに。
不思議なのは、妙なひと気のなさ。
もともと何もなかったであろうタイパ島にそびえ立つ、幻のような世界。
距離をショートカットするために、偽エッフェル塔(パリジャン)の撮影は断念し地下から向かう。
部屋に着くと、窓の外が豪華な夜景と化していた。
すごいな。
何時まで点灯しているのだろう。
一見すると見ている人も居なさそうなのに。
エッフェル塔奥の建設現場が真っ暗闇で、奇妙な感じ。
デスクチェアを利用して何度か2ショット写真を試みる。
テーマは「夜景をバックに対談」。
写真を撮りながらお互い「何やってるんだろう」感が否めず、しばらく笑い続けた二人であった。
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