滋賀旅行【5】国宝彦根城とひこにゃん
彦根駅にやってきたわたしたちは、至るところで彼を目にした。
駅の改札、土産屋、そしてマンホール・・・
ひこにゃんがわたしたちを歓迎している。
出口で先ほど盗撮した写真を売りつけられそうになったので、元気よく断る。
「フェリーって出てますかね?」
「ねえ、聞いてる!?susieちゃん。フェリーダメだって」
するとおばさんがひとこと。
「ひこにゃん今来てるから、急げば15分くらい見られるかも」
なぬ?ひこにゃんが来ているとな!?
一応記しておくと、わたしはキャラクターものが好きではない。
ちなみにそれぞれに共通しているのは口の形である。
( ・ω・)←これがたまらん。
入り口でチケットを注文すると、売り場のおじさんに「買わなくても見れるよ」と後ろの方を指さされ、振り向くとそこにひこにゃんはいた。
めっっっちゃ、階段登りづらそう・・・!!!
時刻は10時45分。「本日のひこにゃん第一回」の15分は過ぎており、すでに何かの催しは終了したっぽかったが、残りの15分で何か始まる予感。
マイクを手にしたスタッフのお姉さんが威勢良く声を張り上げた。
「これからひこにゃんとジャンケンをしまーす!グループの代表者1名だけ前に出てきてくださーい」
えっ代表者だって、ダンナ出なよと促してみたものの、ジャンケンはsusieちゃんの方が強いからとマジで勝とうとしているので前に出るわたし。
勝ったら拍手されたり目立ったりして恥ずかしいじゃん・・・。
いやしかし・・・あんなに可愛いと思っていたひこにゃんだったが、想像以上に緩すぎる。
なんてったって、行動が自由なのである。
極め付きに、絶妙な後出しジャンケンでわたしは見事に負けた。
この写真が何よりの証拠だが(この後パーのポーズになる)、後出しキャラだとは認識されていないのが悔しいところ。いや、勝っても目立つの嫌だからいいんだけど。
ちなみに勝つとひこにゃんカードが貰えるらしい。
それも度々変わるらしいから、ファンは毎日でも来たくなるだろう。
でもまあ、ひこにゃんはやっぱり可愛い。
ゆるキャラなんだから緩くなければおかしい。
うちのトコろんが真面目すぎるんだ。
さて、いよいよ彦根城へ。
なんだか目的がすり替わってきたが、本来はこちらが目的。
の前に、寒すぎてトイレへ。
「えーっ国宝でトイレすんのー??」とダンナ。
別に国宝にオシッコ吹っかけるわけじゃないから・・・とか言いながら女子トイレに入ると、ビックリするぐらい狭っ!!誰もいないしドア開けてしようと思ったくらい狭い。脚長外国人だったらマジで国宝に吹っかける勢い。
そうそう、観光客には欧米人もいたのですが、欧米人ってどこにいてもおしゃべりに夢中なのはどうしてなのでしょう?
一体何を話してるのかな?と言ったら「susieちゃんが話しているようなこと話してるんじゃないの?」と一喝されました。
あー・・朝食の時言ってたみたいなロクでもない話のこと言ってんのかな?
桃山時代っていったらすごい昔と思ったけど、考えてみれば4、500年くらいしか経っていないのか。
これからもっと100年が短く感じる時代になるんだろうな。
そういえば近くで佐川急便のお兄さんが運んでいた段ボールに「ひこにゃん 種類ぽよぽよ」と書いてあっけど、なんだったんだろうアレ。
この入り口でいきなり女性カメラマンに写真を撮られる。
「はい、カレは刀を持ってぇー、カノジョはひこにゃん持ってね、はいチーズ」
せっかくだからと自分のカメラでも撮ってもらおうとお願いしたら、そういうのはお断りらしい。
わたしたちが撮られることに関しては、断りの隙も与えないのに??
おかしくないか????
入り口前から見える景色。モヤモヤしながら眺める。
どう考えてもおかしいっしょ??
鉄砲を出したり矢を出したりする穴。
こうやって上から眺めると、昔から高層ビルの屋上みたいな眺めを堪能していたんだろうな。
中はこんな感じ。
秘密の部屋。
昔の建物ってだいたいこういうのあるから、もはや秘密ではないような。
琵琶湖を一望。
階段がめちゃくちゃ急で、登る時怖かった。
わたしも含め皆「降りるとき怖そう」と言いながら登っていたけど、降りる時は大したことなかった。
実際はどんな階段だったのだろうか。
その後、行きに通って気になっていた茶室「聴鐘庵」に寄ってみる。
とても品の良い着物姿の女性に招かれ、和菓子を出される。
ダンナはお茶が来るまで和菓子に手をつけなかったが、わたしは先日観に行った「日日是好日」で和菓子は先に食べることを知っていた。得意げに作法通りいただきたかったものの、撮影という茶道どころか食事においてのマナー違反を犯していたが為に、食べる前に抹茶が登場した次第である。
あわあわしながら和菓子を先にいただく。
「金亀(こんき)というお菓子で、彦根城は昔”金亀城”と言っていたんです」
と説明された滋賀の和菓子は「菓心おおすが」という和菓子屋のものらしく、寒天の中に小豆が入っていて、まわりの砂糖がカリッと歯ごたえがあって、中がトロッとしたゼリーで・・・すっごく美味しかった!!
やー、これ好きだわ。あれだわ、わたしの好きな新野屋の”くろ羊かん”みたい。
日持ちするようにと昔の製法で作られた、まわりが砂糖で固められたカリッと食感。
味は味覚だけではない。歯が丈夫なわたしの場合、食感が大きく影響するのだ。
カリッ♪ザクッ♪歯ごたえ万歳。
国宝の茶室には国宝級の和菓子が楽しめました。なーむ。
「どうぞご覧になってください」と渡された彦根城のアルバムを眺めながらまったりしていると、ゴーンと(最近逮捕された彼じゃないよ)いう大きな音が鳴り響く。
茶室の横には時報鐘があり、ちょうど12時を報せていた。
「ごちそうさまでしたー」とお会計を済ませる。
「出る時アタマ気をつけてくださいね、2段階ありますので」と言われる。
こういうとき、2段階気をつけたあと3段階目でミラクルを起こすダンナなので何か(トラブル)を期待して待ってみたが、珍しく何も起こらなかった。
厄祓いしたせいか?
お腹が空いたので、彦根城近くにある「キャッスルロード」に向かう。
往復15分もしない通りを一周し、食べるところを決める。
こんな自動販売機を発見。
鮒寿司は良いとして、何が出るのかお楽しみ50円が気になりすぎる。
50円・・・入れてみた。
・・・・・・。
思ったんだけど、こういうのいちいちブログで発表してたらこのブログで彦根城に行きたくなった人の楽しみ奪うんだな(それを言ったらきりがない気もしないでもないが)と思い、「どう思う?」とダンナに訊いたところ「モザイクにすれば?」とのナイスな案をもらったのでモザイクにしてみた。
ただ行く気がなくブログを純粋に楽しんでいる方にはただただモヤモヤさせる事態になったと思うので、ここにお詫び申し上げたい。
想像は大いに付くとは思うが。
歩いていたら例の和菓子の「菓心おおすが」があったので土産に買っていこうと思ったものの、なんとなく店員の対応で買う気が失せた。
そしてもう一軒の和菓子屋では買ったは買ったのだが、対応にどうしてもモヤモヤしてしまい、この後ずっと気分を害する羽目になるのであった。
そんな中選んだ「二九食や」。
わたしは店頭で呼び込みをしていたチャキチャキな牛丼屋が良いと思ったが、ダンナがこちらが良いと言ったのでここにした。
中に入ると、誰もいない・・・。
ていうかキャッスルロードも寂しげ。
近江牛をひつまぶしみたいにして食べるやつを注文。
昨夜のディナーでも思ったのだけど、近江牛は当たり外れがあるのか、時々美味しいのに出会え、時々硬くて噛みきれないやつに出会う。
歯ごたえ重視のわたしは、敢えてひつまぶしにしないことを選んだ。
なんとなく気分が浮かないままお会計。店を出る。
彦根駅までの道はかなりやさぐれていたが、ここで突然オアシスを見つける。
郵便局だー♪(ヒャッホイ)
ヒャッホイと言うと元気になったと思われ癪なので、心の中ではしゃいだ。
「ちょっと待ってて」とダンナを待たせ、滋賀の限定切手シートを購入。
ホクホクして店を出る。地方の郵便局はなぜだか皆優しい。
そして駅前の本屋で、とび太くんのマスキングテープを購入。
しかしホクホクよりも落ち込みが酷かったのと寒すぎて死にそうだったので、近江八幡は寄らないことにした。
もう滋賀じゃないかもしれない旅行【6】へ続く。