滋賀旅行【3】セトレマリーナびわ湖に宿泊
京都の一棟貸し古民家との検討後、2人きりの静かな食事よりガヤガヤしたところが希望だったことと、”ドリンクペアリング”を体験してみたいということで選んだリゾートホテル。
宿泊費だけを考えると比較的安価なのだが、食事代ていうかペアリング代が1人5千縁・・・美しい漢字を使っても財布には痛い。
とにかくディナーに期待を寄せるステイなのであります。
笑顔の優しいフロントの女性から丁寧な説明を受ける。
おねーさん「朝食の時間はいつ頃がよろしいでしょうか」
ダンナ「あっじゃあ(見合わせて)7時半くらいで!ハイ!」
わたし「(えへへ)」
おねーさん「では只今確認してまいりますね、少々お待ちください」
おねーさん席を外す。
この時わたしの頭の中では色んな考えが渦巻いていた。
7時半・・・てことは、食事前にレンタサイクルで琵琶湖大橋に行きたいから30分で行けるとして逆算すると6時半にはホテルを出発しなくては、だけど朝食時スッピンは嫌だからそれより前にメイクして、着替えに5分、メイクに10分、だけど余裕を持って・・あ、でも夕食に酒飲みまくったら起きられないから今日早めに寝るには・・・
わたし「ねぇ、なんで勝手に7時半とか言うの?」
ダンナ「えぇーっ(汗)じゃあ時間変える?」
早くも揉め始めたわたしたちの元へ戻ってきたお姉さん。動じることなく「レンタサイクルはチェックアウト後も借りられるので大丈夫ですよ」と神対応。
とりあえず朝食は7時半、夕食は強制的に18時半、そして何やら17時半にはカクテルタイムがあるとのことで、まずはカクテルタイム待ち。
わたしたちの部屋は2階。
3階よりも2階を選んだわけは、座るヤツより寝そべるヤツがあるから。
そ・れ・は・・・
ハンモックーーー♪♪♪
しかも2階の方がちょっと広めの部屋なのであーる。
お馴染みの、部屋からバスルームがちょっとだけ見える構造。
ベッドはけっこう硬め。
ハリウッドツインだから、2人一緒だけどのびのび~。
女子3人で泊まりに来ていた人たちもいたけど、そういう場合はどんな感じで寝たのか気になる。
フロントで選んだヒノキのアロマ木をパジャマに置いて香り付け。
バスルームは久々のバスタブでシャワー浴びるタイプ。
ちなみに大浴場はない。
メイク落としや化粧水がセットされた女性化粧品があるのはポイント高い。
バスソルトは3つ完備、他にも最低限のアメニティが揃っています。
ただ、タオルがそれぞれ1人1枚ずつしかないのと、バスローブはなかったような。
トイレは大胆な感じ。
これだとダンナがウンピしてる時にわたしが手を洗ったりできないのが不便。
逆は全然構わないんだけど・・・。
ちょっと手ブレしていて申し訳ないんですけど、ベッドの反対側。
鏡がベッドを映す位置にあるのは風水的に良くないよ。
フロントのお姉さんが勧めてくれたのに、飲むのも持って帰るのも忘れてしまったわたしたち。この日日吉大社で貰った滋賀の煎茶がとても美味しかったので、持ち帰らなかったのが悔しい。
ちょっと、ていうかかなり寒いけど、ハンモックにダイブ!
ちもきいいーーーー♪
布に包まれて寒さは和らぐし、ほんの少しの揺れがすごく揺れているように感じて不思議な体験。さらには琵琶湖の静かな音が相まって、前にどんな人が使っただの想像しなければ天然ヒーリングに心癒される。
数々の宿泊先で「何もしない」ができなかったけど、ハンモックに乗ればひたすら揺れと音に集中できるから「無」になれる・・・!
こりゃいいや。これ欲しい。
窓にデザインされた、謎のバーコード。
この景色はプライスレス。ボロボロに使い古された名言でお届けしました。
だいぶ時間が迫ってきたので、ライブラリーへ行ってみる。
日本酒女子のエッセイや自給自足の本など興味のあるものが多かったけど、読んでる暇があまりないので今回は見送ることに。
朝食の時間で揉めたためフロントおねーさんの話をよく聞いていなかったわたしたちは、その後ルーフトップテラスへ向かう。
ここでシャンパンサービスが行われるらしい、はずなのだが・・・誰もいない。
ちょっと早すぎたのかなぁとか言いながらしばらく待ってみたけど、強風でめちゃくちゃ寒く、どう考えてもここでシャンパン飲む気しない。
ラウンジの間違いかな?ラウンジじゃない?てな感じでラウンジへ。
ラウンジでした(笑)。
ラウンジには続々と宿泊客が集まってきた。
確かにガヤガヤを望んでこの宿を選んだけれど、今まで泊まってきた宿に比べて明らかに年齢層が若くてちょっと戸惑う。
ひとまずシャンパンをもらい、ついでに写真も撮らせてもらう。
写真が汚くてアレなんですが、ドライフルーツやミックスナッツ、わたしは食べられないけど美味しそうなクッキーもありました。
そしてバナナチップスも。
ああ、なんか元彼に偶然会っちゃったみたいな気持ち。芋けんぴに依存しまくった結果、自分がダメになると思って浮気に走ったバナナチップス・・・。一時的な恋だったからすぐに冷めたけど、また味をしめたら別れられなくなるから少しだけ・・・。
(何言ってんだこいつ)
シャンパンは1人一杯だけど、ラウンジには赤ワイン・白ワイン・瓶ビールも常備され、好きなだけガブガブ飲んでも良いっぽい。部屋にも持ち込めるっぽい。
もちろんアルコールが飲めない方もいろんなジュースがあるので大丈夫♪
だが、この後のペアリングを楽しむために、シャンパン一杯で我慢しておく。
ダンナが笑っちゃうぐらい弱いのですぐに終了。
皆がまったりしている間、わたしたちは酒を存分に楽しむために先に風呂(ていうかシャワーしかない)に入るため、さっさと退散。
18時半。やってまいりました、ディナーのお時間でございます。
目の前に用意された素焼の皿は滋賀県を象ったものだそうで、ナプキンは船をイメージしているらしい。
琵琶湖ってもっと滋賀の大半を占めているものだと思っていたけど、全然違ったな。
本日の”恵り”は、公魚・・・?レストランスタッフが読み上げるまでわからなかったけどワカサギって読むんですね。とにかく全国のセトレホテル自慢のメニューがコースになっているようで、滋賀だけではなく色んな場所の名産が出されるらしい。
あれ?たしかネットでは鰻があったはずだけど。だから昼食では鰻を選ばなかったんだけど、鰻がないぞ。あとなんとか牛乳となんとか卵。前日予約した際「アレルギーは対応しておりますのでご安心ください」との頼もしい言葉をもらったけど、これは大丈夫なんかいな??
メニュー表を見ながらあれこれ言っていたら、早速一杯目のお酒がやってきた。
滋賀のシソエキスを注いだあとシャンパンを注ぐスタッフ。
おぉー、シャンパンがピンクになっておる。
これを何に??まだ食事が来てないけど何も言われないので乾杯。
ゴッキュン。うん、飲みやすい。
シソシャンパンを堪能していると、例の公魚登場。
本来はフリットとして出される公魚だが、アレル人は素揚げでいただくことに。
これとシソシャンパンが合うってことなのかな?何も言われないけど。
この流れで鰤がやってくる。
これもシソシャンパンと合うってことなのかな?何も言わないけど。
あと、わたしたちより早くレストランに来ていた人たちよりわたしたちにやたら早く食事が用意されている気がするのだが何故だろう。アレルギー対応しないといけないからなのかもしれないけど、逆の立場だったら気になるから遅くしてほしい・・。
次に持ってきたのは、滋賀のヒトミワイナリーで醸されたナイアガラ白ワイン”Soif Rouge白ソワフブラン”。
ナイアガラは香りが結構苦手なんだけどと思いながら飲んでみると、香りがとても良い。そして臭みのほとんどない甘い香りを裏切るかのような甘みのなさ(笑)。でも食事には合うかも。
その後ダンナの目の前に出てきた、なんとか牛乳と卵。
わたしには鱈。
アレルギー対応してくれたレストランはたくさんあったけど、こんなに違うものを用意してくれたのは初めてかもしれない。良くも悪くも。
そしてダンナのヤマトポークが出され・・・
わたしにはビワマス。
ビワマスは逆に特別感があるしとても美味しかったんだけど・・・
肉好きのわたしとしては、腐ってても良いから肉にして欲しかった(泣)!
先ほど用意してもらったヒトミワイナリーの同じシリーズの赤ワインが出てきたが、これもビワマスと合うってことなのだろうか?説明が一切ないのでわからん。
次に出てきた播州百日鶏のパスタはリゾットに変更。
これは美味しかった。ロゼワインと堪能。
何故か「控えた方がよろしいですか?」と言われ少しだけしか注がれなかったのだが、後で鏡を見たら目が腫れていた。これは何も酔ったからではなく調子が悪い時にでる兆候である。
15時に流すように食べた生ゆば重から時間が経っていないため、胃から若干の悲鳴が聞こえていたような気もしないわけでもない。
鰆に使われた皿は、客室にあった信楽焼と同じタイプの可愛いピンクの器で、右上には琵琶湖の大きさを示す数字が彫られている。
うむむ・・・多分純米酒じゃない感じのサラッとした味。
ワイン好きの人はどういう感じで飲むのかわからないけど、日本酒好きのわたしとしては、日本酒を楽しむときはラベルや精米歩合などの情報があった方が美味しく飲めると思っている。
味というのは味覚だけで決まるわけではない。どんな場所でどんな風に説明されてどんな話をしながらどんな風に食べるかっていうのはかなり大事。
お待ちかねの近江牛。
ソースはアレルギー対応仕様だったけど、やっぱりお肉は美味しい。
だけどちょっと硬かったような。それより付け合わせの舞茸が美味。
実はこの時気になっていたことが。
周りを見渡すとどのテーブルにもドリンクメニューがあり、用意されたもの以外のカクテルなどの酒を飲んでいる人が多かったのだ。
えーっ、なんでみんな違うの飲んでるんだろー?気になる気になる!
なぜならここのドリンクはフリーフローだから!飲まなきゃ損!!
ダンナに言わせてメニュー表を持ってきてもらう。
どれどれ、何が飲めるんだとチェックしてみると、なんと日本酒も飲めるではあるまいか。早くメニュー表見せてくれたら良かったのに・・・!
スタッフを呼んで「オススメの純米酒」はあるかと訊いたら、ちょっと待っててくださいとどこかへ行ってしまった。
ていうか、オススメの訊いて持ってきてもらえるんだったら、ペアリングの意味ってあるのかなってちょっと思った。しかし考えても1万縁は戻ってこないので無理矢理考えないことにする。
スタッフが持ってきてくれたのは・・・大吟醸酒。
飲んでみたけど大吟醸ならではの飲みやすさがあり、ラムレーズンのような甘さを感じる。当たり前だけどわたしの好みでは全然ない。
悔しいからもう一度「純米酒」を持ってきてもらおうかと思ったけど、ダンナに止められたので我慢した。
でも我慢する必要あるかな。
食後のデザートはフルーツ盛り合わせ。
みんなはマカロンやミニスイーツの乗ったおしゃれなやつ。
今や全然興味なくなったのでなんとも思わないが。
食後のハーブティー。
レモンを入れると紫になるという今流行りのやつを、知らないふりしてちょっと驚いてみた。
一応結婚記念日旅行ということだったので、スタッフが気を回してくれて写真を撮ってくれた。スタッフの対応はとても謙虚で悪くはないのだけど、ペアリングの説明がなくメニュー表がなかったのが食事代を思うとマイナス評価。
あくまで「食事代を思うと」であって、高くなければこんなもんだろうという感じ。
そんなわけで、初めてのドリンクペアリングはこんな感じに終わったのでありましたが、前日夜に予約したアレルギー持ちにも咄嗟の対応してくれたことには頭があがらない。
こちらはチェックインカウンターが埋まっている時のためのテーブル。
わたしたちはこちらでチェックインを済ませました。
右がレストラン。
壁には鳥のモチーフ。
入り口にはウェルカムドリンク。食後に気づき、一杯もらう。
すでに風呂を済ませたわたしたちは、再びラウンジへ向かう。
ホテルの極意を語りながら、ほろ酔いのダンナは更に瓶ビールを流し込み、胃がパンパンのわたしは胃の悲鳴を無視しながら更にナッツを頬張ったのだった。